さ行商標用語

商標用語辞典「さ行」

■商標

商標法第2条には、「商標」とは、文字、図形、記号若しくは立体的形状若しくはこれらの結合又はこれらと色彩の結合(以下「標章」という。)であって、次に掲げるものをいう。と規定されています。次に掲げるものとは、

1.業として商品を生産し、証明し、又は譲渡する者がその商品について使用するもの

2.業として役務を提供し、又は証明する者がその役務について使用するもの

です。つまり、商品や役務(サービス)に使用された標章を商標と規定しています。

ざっくりといえば、商標とは、商品や役務の出所を区別するための識別標識です。

 ■商標の使用

「商品又は商品の包装」→A(例えばパソコン)

「役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物」→B(例えばレストランの食器)

「役務の提供の用に供する物(Bを含む)」→C(例えば喫茶店のコーヒー用サイフォン)

「役務の提供に当たりその提供を受ける者の当該役務の提供に係る物」→D(例えば整備を受けた自動車)

とすると、商標の使用は

一 Aに標章を付する行為

二 Bに標章を付する行為

三 Dに標章を付する行為

四 Aに標章を付したものを譲渡、引き渡し、譲渡・引き渡しのために展示、輸出、輸入、電気通信回線を通じて提供する行為

五 Bに標章を付したものを用いて役務を提供する行為

六 Cに標章を付したものを役務の提供のために展示する行為

七 電磁的方法により行う映像面を介した役務の提供に当たりその映像面に標章を表示して役務を提供する行為

八 商品若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為

■商標権の存続期間更新申請制度

商標権の存続期間は設定の登録の日から10年です。しかし、商標権は長年にわたる使用の結果蓄積された信用を保護するものですから、継続して使用させる必要もあります。そこで、原則として存続期間の満了前6月から満了の日までの間に更新登録申請をすれば、さらに10年間存続期間を延長できる制度です。

これを10年ごとに繰り返せば半永久的な権利とすることもできます。これが、特許権、実用新案権、意匠権と大きく異なるところです。

■商標登録出願

商標登録を受けようとする者が、所定の事項を記載した願書に必要な書面を添付して特許庁長官に提出することです。

■商標登録出願の日の認定

特許庁長官が商標登録出願が一定の要件を満たせば、その願書を提出した日を商標登録出願の日と認定すること。この要件を満たさないと出願人に補完命令が出され、手続補完書を提出すればその日が商標登録出願の日とされます。つまり、出願の日が繰り下がることになります。

■商標の類否

二つの商標が類似するか否かの判断は、商標の外観、称呼、観念の要素が同一か類似かを見て行われます。

1.外観類似 ・・・ 見た目が似ている

2.称呼類似 ・・・ 呼び名が似ている

3.観念類似 ・・・ 商標のイメージが似ている

その際、商品や役務の取引実情も勘案されます。

■商標登録出願の分割

2以上の商品又は役務を指定商品又は役務とする商標登録出願の一部を1又は2以上の新たな商標登録出願とすること。適法な分割出願はもとの出願のときにしたものとみなされます。

■商標登録出願の変更

商標登録出願は以下の態様で相互に変更でき、適法な変更出願はもとの出願のときにしたものとみなされます。

団体商標登録出願 ⇔ 通常商標登録出願   団体商標登録出願 ⇔ 地域団体商標登録出願    通常商標登録出願 ⇔ 地域団体商標登録出願

防護標章登録出願 ⇔ 商標登録出願

■商標登録出願の公開

特許庁長官は商標登録出願があったときは、所定の事項を公開します。

■設定の登録前の金銭的請求権

警告を条件として、商標登録出願から商標権の設定登録に至る間の商標に化体した業務上の信用を保護するために、損失に相当する金銭の請求を認めたものです。

出願公開前でも権利行使可能です。

■商標登録の査定

審査官は、政令で定める期間内に商標登録出願について拒絶の理由を発見しないときは、商標登録をすべき旨の査定をしなければなりません。

政令で定める期間とは、商標登録出願の日から1年6か月です。

■商標権

商標権は、登録査定がでて、登録料を納付すると設定の登録がなされ、商標権が発生します。

商標権には、専用権と禁止権があります。

専用権とは、登録商標を指定商品又は指定役務に独占的に使用できる権利。

禁止権とは、第三者が登録商標に類似する商標を指定商品又は指定役務、指定商品に類似する商品又は役務、指定役務に類似する商品又は役務に使用すること、登録商標を指定商品に類似する商品又は役務、指定役務に類似する商品又は役務に使用することを禁止する権利。

■商標権の存続期間

商標権の存続期間は設定登録の日から10年。ただし、更新登録により更新が可能であるため、半永久的に存続させることができます。

■商標権の分割

設定の登録がされて商標権が発生した後でも、2以上の指定商品又は役務を含んでいる場合は、その商標権を指定商品又は指定役務ごとに分割することができます。

■商標権の移転

商標権は、指定商品又は指定役務が2以上あるときは、指定商品又は指定役務ごとに分割して移転することができます。

指定商品又は指定役務が互いに類似する場合でも他人に移転することができます。

 ■商標権の効力が及ばない範囲

商標権には効力が及ばない一定の範囲があります。例えば商品「日本酒」の普通名称である「日本酒」が登録されてしまうと、他の人が「日本酒」という言葉を使えなくなり、これは妥当ではないからです。

◇例 自己の肖像、氏名、名称  著名な雅号・芸名・筆名、これらの著名略称

商品、役務の普通名称、慣用商標

商品の機能を確保するために不可欠な立体的形状

■商標の使用権

商標権者は、他人に自分の商標を使ってもいいよという、専用使用権を設定したり、通常使用権を許諾したりすることができます。自分が生産した商品を誰かに委託して売ってもらうときなどです。専用使用権は、その人だけに設定し、通常使用権は複数の人に使用を許可する場合に許諾します。

■先使用による商標を使用する権利

昔から登録せずに使っていて結構有名な商標は、その後に他人が同じような商標を登録したとしても、その商標権の制約をうけずに、今までどおり使い続けることができます。

 ■商標の3大機能

・出所表示機能 ・・・ 同一の商標を付した商品又は役務は、常に同一の出所から流出したものであることを示す機能をいいます。

・品質・質保証機能 ・・・ 同一の商標を付した商品等は同一の品質等を有することを示す機能をいいます。

・広告的機能 ・・・ 商標を付した商品等の宣伝広告の効果を高める機能をいいます。

■商標の使用主義

商標が登録されるためには、現実に使用している必要があるとする主義です。

■商標の登録主義

実際にし使用していなくても一定の登録要件を満たせば登録する主義です。

■商標法の無効審判

利害関係人が一定の無効理由を有する商標登録を無効にすることについて請求し得る審判をいいます。商標登録の無効審判と防護標章登録の無効審判があります。無効審決が確定すれば原則としてその商標権は最初から存在しなかったことになります。

■商標登録の不使用取消審判

使用されない商標は権利として特定人に独占させておく理由がないうえに、かえって他人の流通を阻害する場合もありますので、むしろその使用を望む第三者に解放することが法目的に合致します。

そこで、原則として継続して3年以上日本国内において使用をしていない商標について、何人もその登をの取り消すための審判を請求することができるようになっています。

使いもしない商標を欲張って独占しないようになっています。

■商標の種類

商標はその構成により5つに分けることができます。

① 文字商標  漢字、ひらがな、カタカナ、アラビア数字、ローマ字などの文字なみから構成される商標です。

② 図形商標  事物を写実またはデフォルメした図、幾何学模様等の図形のみから構成される商標です。

③ 記号商標  ○、◇、■、▼、などの記号のみから構成される商標です。

④ 立体商標  カーネルおじさんのような広告用の人形、ウィスキーのボトルの形状のみから構成される商標です。

⑤ 結合商標  上記①から④の商標の二つ以上を結合させた商標です。

■商標の審査主義

出願された商標について登録要件が満たされているか否かを、特許庁審査官が審査したうえで登録する主義です。日本は審査主義を採用しています。一方、方式的要件を満たしていれば無審査で登録して、その後に争いが生じたときに無効審判や訴訟の場で判断するという無審査制度を採用している国もあります。

■審判制度

商標登録出願についての拒絶査定に対して不服があるとき又は商標登録に無効又は取消の原因があるときに、請求により準司法的な手続きにより審判を行う制度です。

なお、この制度による結論である審決に対して訴えを提起する場合は、一審を省略して東京高等裁判所の管轄となります。

■商標権の侵害

商標権の侵害とは、正当な理由又は権原がない第三者が、他人の登録商標若しくはこれに類似する商標を、その指定商品(役務)若しくはこれに類似する商品(役務)について使用すること、又はこれらに結びつきやすい一定の予備的行為をすることです。

■商標の登録査定

商標権の登録査定とは、特許庁にした商標登録出願が、審査官によって登録を許可する旨の査定がされることです。最初からスムーズに登録査定に至る場合と、審査官から拒絶理由が通知されたのちに補正書や意見書の提出をして審査官がそれを受け入れて登録査定になる場合があります。

この商標の登録査定がでると30日以内に5年分又は10年分の登録料を納めることで商標権の設定の登録がされます。5年分の登録料は1区分につき、21900円、10年分の登録料は1区分につき37600円です。そして区分数が増えるごとに5年分なら21900円ずつ、10年分なら37600円ずつ登録料が増えていきます。

 

 

 

※ 三木市、小野市、加西市、加東市、西脇市、加古川市、高砂市、他、兵庫県、兵庫県隣接府県であれば商標登録の他に特許、意匠も受け賜ります。